乃梨子の場合

上映スケジュール

8月24日(月・祝)~9月4日(金)

8月24日(月・祝)~8月28日(金)▶13:20~
8月29日(土)~9月4日(金)▶19:30~

料金

一般:1500円
学生・シニア:1300円
立誠シネマ会員:1000円

2014年/カラー/71分/デジタル

監督:坂本礼 / 脚本:尾上史高 / 企画:朝倉大介 / 楽曲提供:宇波拓
製作:V☆パラダイス、インターフィルム、株式会社アイ・エム・ティ
制作:国映株式会社 / 配給:インターフィルム

出演:西山真来、吉岡睦雄、和田光沙、伊藤清美、川瀬陽太

公式サイト:http://www.interfilm.co.jp/noriko/

ありふれた女、ありふれた日常、ありふれた売春、ありふれた運命・・・
大人が魅せる衝撃の官能ドラマ、解禁。

「でも、いいって。あたしがいいって 言ってくれたんだよ」


父はアル中、母親は男と出て行ったきり、彼女自身は万引きで2回捕まったことがある。それは彼女の住む世界では、ありふれた日常。そんな彼女の日常に飛び込んできた世間様の言う”ごく平凡な幸せ”、それは彼女にとってはかけがえのないもの。「万引き、捕まったことあんの あたし。でも、いいって。あたしがいいって 言ってくれたんだよ」(乃梨子)

 
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しかし、彼女が生きてきた世界の呪縛によって、その”ごく平凡な幸せ”が当たり前のように侵蝕されていく。彼女が援助交際にいきついた事も、その先に破滅の匂いが漂うのも特別なことではない。それでも愛する娘、愛する夫がいる。乃梨子は、ちゃんと生きている。
脚本は、『草叢』で月刊シナリオ・準グランプリを獲得した『憐 Ren』の尾上史高、その深い人間観察から社会そのものを炙り出す。監督は5年ぶりの新作となった『いくつになってもやりたい不倫』の坂本礼、多くの有名監督(滝田洋二郎、周防正行、等)を輩出した老舗映画製作会社・国映の最後のピンク・フィルム世代、厳しい制約と環境下で鍛えられた作風は、人間そのものをシンプルかつ愛情深く描く。

 
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コメント


人間の心理を見つめる手法に独特の肌触りがある。乃梨子の目には豊饒な言葉が宿っている。   小説家・中村文則

やや弛んだ男の肉体。やせぎすな女の全裸。そこに宿る無常観。だが衝動的な接吻がすべてを起動する。前後の事情なんか吹っ飛ばせ!日常に仕掛けられたジェットコースター。でも人間の危うさ、その畔にいつの間にか立っている。真顔で「そういうことって、あるだろ」と問われた時、あなたならどうするか? オフビートかつスリリングな、国映イズムの健在にうれしくなる。   切通理作