みちていく

上映スケジュール

2016年1月30日(土)〜2月5日(金)
連日14:10〜

★1/30(土)竹内里紗監督来場、舞台挨拶あり!

料金

一般:1500円/学生・シニア:1200円/立誠シネマ会員:1000円

2014年/日本/カラー/HD/89分

監督・脚本・編集:竹内里紗
撮影:松島翔平 音楽:金光佑実 制作:シネマトグラフ
協力:立教大学、万田邦敏、宣伝協力:髭野純

出演:飛田桃子、山田由梨

公式サイト:http://www.michiteiku.com/

私を噛んで__

歳の離れた恋人に身体を噛んでもらうことでしか満たされない陸上部のエースみちる。
生真面目で部員たちに疎まれる部長の新田。
二人は互いの空虚を埋め合うように、だんだんと近づいていく―――

mixhiteiku


◆ 増村保造の再来か!21歳の恐るべき新人監督、竹内里紗。
17歳の少女たちを肉感をもって軽やかに描ききったのは撮影時、弱冠21歳の竹内里紗監督。立教大学時代に万田邦敏監督らに師事し、演出の基礎を学び、本作は卒業制作ながら、その完成度の高さが話題を呼び、お披露目した国内の二つの映画祭で、いきなり連続グランプリ受賞という快挙を成し遂げる。増村保造の情熱と完成度、相米慎二の瑞々しさを持ち合わせた、恐るべき才能を秘めた新人監督の誕生が今評判を呼んでいる。

◆ 少女たちの嘘と秘密のサークルゲーム
ふたりの少女、みちると新田。陸上部を舞台に、満たされない二人の少女―みちると新田を中心とした10代の多感な少女たちの群像劇。主演の飛田桃子の独特の存在感と生命力溢れる肉体、山田由梨の凛とした佇まいと繊細な演技、そして監督である竹内里紗の三人の女性たちの生きるエネルギーが結集し、単なるガールズムービーでない重厚な人間ドラマが立ち上がる。


【応援のことば】

中心もなく輪郭もない存在が、その震えによってかろうじて存在を露わにする。いや、震えこそがもはや存在なのか。思春期特有のどうしようもなさ、遠さ、かけがえのなさ、はかなさ。言葉にしたらすべてがウソとなるその震えを、本作は見事なまでに画面に浮かび上がらせている。

――塩田明彦

ちいさな擦りキズのような出来事が、わたしを揺り動かす。あなたを、せかいをどうやってつなぎとめればいいのかわからないまま、すべては変わってゆき、もうもとには戻らない。目に見えるものは何も変わらないのに、でも何かがイメージをみたしてゆく……それは何?それが映画=パッションなのだ。

――諏訪敦彦

せせらぎに紙片が舞い落ち、それが裂かれたノートと気づくとき、思わず山中貞雄と呟いた。本作は祝福されている、映画の宇宙に。

――青山真治

月の満ちる間、生の痕跡を求める過渡期の衝動が、名と姓がすれ違いを演じる物語を通じ、魂の交感=交換に結晶する。その独創性に驚嘆した。

――筒井武文

「消えて欲しくないから来たんだよ」という主人公のラストの台詞が心をつき刺す。まさか学生の卒業制作作品で涙するとは思ってもいなかった。不覚なり。

――万田邦敏