世界のアニメーションシアター WAT 2016

上映スケジュール

2016年6月4日(土)~6月24日(金)

6/4(土)~6/10(金)
Aプロ 16:30~/Bプロ 17:50~

6/11(土)~6/17(金)
Aプロ 13:40~/Bプロ 15:00~
Aプロ 18:10~/Bプロ 19:30~

6/18(土)~6/24(金)
Aプロ 11:40~/Bプロ 13:00~

料金

均一料金:1プロ:900円/2プロ:1600円
学生・シニア・会員:2プロ:1300円
★立誠シネマ会員も均一料金になります。


後援:オランダ王国大使館、スイス大使館、デンマーク大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、駐日ブラジル大使館

企画・主催:オフィスH
宣伝協力:トリウッド 予告ビデオ編集/字幕制作:山本達也(トリウッド)
HP制作/チラシ制作:デザイン・スナイプ(鴫原孝江)

公式サイト:http://www.wat-animation.net/

世界の気鋭監督たちの最新作や映画祭で高評価の作品を集めるショートアニメーションの特集上映「WAT 世界のアニメーションシアター」が京都初登場!世界の最前線をいく短編アニメ10作をお楽しみください!

【トーク決定!】
6/11(土)16:15〜(60分程度予定)【ゲスト】坂本一也さん
6/12(日)16:15〜(60分程度予定)【ゲスト】ユー・スギョンさん

WATとは?


2000年に下北沢トリウッドで始まった「WAT 世界のアニメーションシアター」は、オフィスH(オフィス・アッシュ、代表:伊藤裕美)が世界最大規模のアヌシー国際アニメーション映画祭などで見出した、世界の若手監督のオリジナル作品やカナダ国立映画製作庁(NFB)の名作などを多数日本に紹介してきました。これまでの動員は延べ1万人を超えています(http://www.wat-animation.net/wat_list.html)。

3年ぷりの再開となる2016年の上映は全10作品。
<いろいろな愛を描くアニメーション>をテーマに、日本・アメリカのカップル監督による“アインシュタインの夢”『ビトイーン・タイムズ』、ブラジルで脚光を浴びる女性監督の『ギーダ』、空想の少年と不妊に悩む女性のファンタジー『Otto – オットー』、黒い砂に油彩の色彩美が映える『ちいさな芽』、そして第88回オスカーノミネート『真逆のふたり』。

さらに<社会的視点を持つアニメーション>として、デンマークで制作された中東紛争にまつわるドキュメンタリータッチのショートアニメーション – イスラエルの人権団体B’Tselem(ベツェレム)のカメラプロジェクトの映像を基にした『ホワイトテープ』『ブラックテープ』と、アフガニスタンに派遣されたデンマーク軍の実話に基づく『アフガニスタン – 戦場の友情』、そして1000年続くキリスト教聖地に巡礼する人たちを描く『サンティアゴ巡礼』、聴覚障害者カップルの愛が舞う『触感のダンス』。

セレクションされたのは、オスカーノミネート作品やノミネート監督の最新作、アヌシー国際アニメーション映画祭にて初監督作品に贈られる「Jean-Luc Xiberras賞」受賞作、フランスのアニメーション制作会社・Folimage(フォリマージュ)が独立系作家にオリジナル作品の制作の機会を提供する「ラ・レジデンス」の作品など、日本・アメリカ・ブラジル・フランス・オランダ・イタリア出身の気鋭の監督たちの注目作ばかりです。

さらに今回、ショートアニメーションの魅力をより広く伝えるべく、クラウドファンディング「WAT 2016・MotionGalleryキャンペーン」を行なっています(★2016年4月11日まで)。

WAT 2016でしか観られない、アメリカ、フランス、スイス、デンマーク、オランダ、イギリス、ブラジルで制作された個性に満ちたショートアニメーションをぜひご覧ください。

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wat2016_facebook

上映作品

<Aプログラム ─ いろいろな愛を描くアニメーション ─>

『真逆のふたり』

(2012/10:18/セリフなし/パペットアニメーション)
原題:Head over Heels / 監督:ティモシー・レッカート(アメリカ) / 製作:National Film & Television School(英国)

第85回アカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート/ 第40回アニー賞学生作品賞 / Cartoon d’Or 2013受賞 / 広島アニメーション・フェスティバル 2012 観客賞など30以上の国際賞受賞

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© National Film & Television School

ウォルターとマッジは倦怠期の熟年夫婦。いまや喧嘩もしないし、文字通り“どちらが上か”と競うこともない。ウォルターは床で、マッジは天井で生活していても、マッジに言わせれば、ウォルターが“天井”にいることになる。一つ屋根の下にいても、話すこともなければ、お互いを見つめ合うこともなく、ふたりはバラバラなのだ。ある日、結婚生活のすれ違いを残念に思ったウォルターはよりを戻そうとする。しかし心地よかった均衡は崩れ、習慣の違いでぶつかり合うふたりに、離婚の危機が訪れる…。
学生作品でオスカーノミネートほか30以上の国際賞を総なめするという、鮮烈な国際デビューを果たした、アメリカのストップモーション・アニメーションの期待の星。


『(Otto)- オットー』

(2015/10:00/セリフなし/3DCGアニメーション)
原題:(otto) / 監督:ヨプ・ロッホフェーン、ヨーリス・オプリンズ、マリーケ・ ブラーウ(オランダ)/ 製作:Job, Joris & Marieke(オランダ)

オランダ・アイントホーフェン映画祭2015最優秀アニメーション賞 / Cartoon d’Or 2015 ノミネート / カナダ・トロント国際映画祭2015 ノミネート

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Ⓒ Job, Joris & Marieke

小さな男の子“オットー”は、少女にしか見えない空想の友だち。少女と遊ぶ“オットー”と、子どもに恵まれない夫婦がカフェで出会う。不妊治療に失敗した妻には“オットー”が見え、夫に内緒で“オットー”を連れ帰ってしまう。夫は妻の行動を不信に思い、妻との間には溝ができる。そして、独りになって落ち込んでいた少女が“オットー”を見つけてしまう…。
前作『A Single Life(シングル・ライフ)』でアメリカ・アカデミー賞の短編映画賞にノミネートされ(2015年)、15もの国際賞を受賞した制作ユニットJob, Joris & Mariekeの最新作。オプリンズ、ブラーウ両監督の愛児の”空想のアヒル”から着想を得た、3DCGアニメーション・ファンタジー。


『ギーダ』

(2014/11:30/セリフなし/手書きアニメーション)
原題:Guida / 監督:ロザーナ・ウルベス(ブラジル / 製作:RR Animação de Filmes(ブラジル)

フランス・アヌシー国際アニメーション映画祭2015 / Jean-Luc Xiberras賞(初監督作品賞) / FIPRESCI賞(国際批評家連盟賞) / ブラジル・Anima Mundi 2014 最優秀ブラジル作品賞 他

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Ⓒ RR Animação de Filmes

裁判所で公文書保管人として30年間ひたむきに働いてきた女性、ギーダ。今が不幸というわけではないが、軽やかに舞い踊るのが、幼い頃の夢だった。ある日、町の文化センターがデッサンモデルを募集しているのを知って、家と職場を往復するだけの生活から一歩踏み出す決意をする…。
巧みな人物描写とペンで描かれる丹念なアニメーション。監督はディズニーのスタジオで8 年ほど働き、「ムーラン」、「ターザン」、「ラマになった王様」、「リロ&スティッチ」といった長編アニメーションに携わった実力者で、ブラジルのアニメーション界では次代を担う逸材として注目されている。


『ちいさな芽』

(2015/10:03/セリフなし/砂+油彩手書きアニメーション)
原題:La Petite pousse / 監督:シャイタン・コンヴェルサ(フランス)/ 製作:Folimage(フランス)、Les Productions JMH(スイス)、10200 Z’image(フランス)

スイス・FANTOCHEバーデン国際アニメーション映画祭2015 / ウクライナ・KROK 国際アニメーション映画祭2015 / オーストリア・インスブルック自然映画祭2015 他で上映

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Ⓒ 2015 Folimage-Les Productions JMH-10200 Z’images

歌声清らかな少女は、いろどり豊かな草花から切り取った布で服を作る。毎晩、アリが彼女の家を移動させると、彼女は新しい場所で新しい布を手にする。ある日、小鳥が落とした種を飲み込んだ少女のおヘソから双葉が生える。植木鉢に植え替えた双葉が巨木に成長すると、布にする草花から色が消えてしまう…。
黒い砂のアニメーションに油彩で色を加える独自の技法で、自然の色彩美を描き出す。フランスのシアターカンパニーで働いたのち、アニメーションスクールLa Poudrière(ラ・プードリエール)でアニメーションを学び直す。そして、制作会社・Folimage(フォリマージュ)が独立系監督に制作の機会を提供する「ラ・レジデンス」で本作を完成させた。


『ビトイーン・タイムズ』

(2014/14:20/英語・日本語字幕/パペットアニメーション)
原題:Between Times/ 監督:マックス・ポーター(アメリカ)、桑畑かほる(日本)/ 製作:Tiny Inventions(アメリカ)/ 共同製作:Netherlands Institute for Animation Film (オランダ)

アメリカ・オースチン映画祭2014 最優秀アニメーション賞 / アメリカ・ボストン国際映画祭2014 最優秀アニメーション賞 / アルゼンチン・EXPOTOONS 2014 第1位 他

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Ⓒ Tiny Inventions

ヨーロッパの田舎町。パン屋の壁に掛かる鳩時計は街頭の時計に夢中。パン屋の奥さんはきっちり1秒間隔でパンを切る。パン屋の隣は、壊れかけた時計をスクラップにするという噂のある時計屋。お向かいは、陽光に合わせて植木鉢の置き場を変えるおばさん。パン屋で人待ちの青年は、子ども部屋はあるのに、赤ん坊を生んでくれる相手がいない。小さな商店街の住人にはそれぞれに異なる時がある。一日が終わろうとする時、鳩時計は街頭の時計への強い思いから、時間と空間を超えようとする…。
前作『サムシングレフト・サムシングテイクン』が世界の映画祭で大成功を収めたマックス・ポーター、桑畑かほる両監督の新作は、物理学者アラン・ライトマン著「アインシュタインの夢」に着想を得て、閉鎖直前のオランダNIAFとアメリカで制作。手作りパペットのコマ撮りアニメーションに工夫を凝らしたビジュアルエフェクトを加えた映像と、ウィットに富んだ脚本が持ち味。

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<Bプログラム ─社会的視点を持つアニメーション ─>

『アフガニスタン – 戦場の友情』

(2014/30:00/デンマーク語・日本語字幕/手書きアニメーション)
原題:Våbenbrødre / 英題:Brothers in Arms / 監督:カヴ・ブゥーロン(デンマーク)/ 製作:Film Maker ApS(デンマーク)

Cartoon d’Or 2015 ノミネート / デンマーク オーデンセ国際映画祭2014 / 最優秀アニメーション・タレント賞 / デンマーク・アカデミー賞 2014 最優秀短編映画賞ノミネート

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Ⓒ Film Maker ApS

アフガニスタンの平和維持活動のため、国際治安支援部隊(ISAF)に派遣されたデンマーク軍の小隊長・アㇽンは、戦闘で疲弊した地域で、地元警察の署員と共に活動することとなる。警察署長ファリードとアㇽンが通訳を介しながらも文化や言葉の壁を越え、協力関係を築いた頃、試練が訪れる。ファリードの部下が突然アㇽンに発砲し、通訳兵が殺されたのだ。負傷したアㇽンは帰国するが怪我が回復するとアフガニスタンに戻り、ファリードたちとの任務に復帰する。しかしアフガニスタン人への不信感は拭えず、警備巡回中に再び事件が起こる…。
本作は、ヤヌス・メッツ監督映画『Armadillo(アルマジロ)』の影響は受けていないが、ブゥーロン監督と制作陣は治安安定化のためにアフガニスタンに派遣されたデンマーク軍の隊長であった、俳優のマーチン・ターム・アナースン氏をコンサルタントとし、同氏の目撃談や経験から多くの着想を得た。同氏は主人公アㇽン役(声)で出演している。


『サンティアゴ巡礼』

(2013/12:42/フランス語・日本語字幕/手書き+3DCGアニメーション)
原題:Hasta Santiago / 監督:マウロ・カラーロ(イタリア) / 製作:Nadasdy Film Sarl(スイス)、Les Films des Trois Marches(フランス)、スイス放送協会

フランス・アヌシー国際アニメーション映画祭2014 / Jean-Luc Xiberras賞(初監督作品賞) / SACEM-フランス作家・作曲家・出版社協会(オリジナル音楽)賞 / ポーランド・ワルシャワ国際アニメーション映画祭2013 最優秀短編アニメーション賞受賞 他

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Ⓒ Nadasdy Film-Les Films des Trois Marches-SRG SSR

フランス南西のツールーズからスペインのサンティアゴに向かう巡礼路を歩く青年マポが出会った人たちは皆、リュックサックだけでなく、何かを背負っていた…。
サンティアゴ巡礼(サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼)は、フランス各地を起点にピレネー山脈を越えて聖サンティアゴ(聖ヤコブ)の遺骸があるとされる、スペイン北西部の聖地をめざす巡礼。ローマ、エルサレムと並ぶキリスト教三大巡礼地へ向かう道は1000年続き、今でも年間10万人の巡礼者が訪れ、スペイン国内の道は1993年に世界文化遺産に登録された。
手書きアニメーションと3DCGアニメーションのミックステクニック。映像の美しさとともに、エキゾチックな旅情を高めるオリジナル楽曲(作曲:Pierre Manchot)も評価されている。


『触感のダンス』

(2014/14:31/セリフなし/手書きアニメーション)
原題:Le Sens du toucher / 監督:ジャンシャルル・エムボティマロロ(フランス)/ 製作:Folimage(フランス)、La Fabrique Production(フランス)、Nadasdy Film(スイス)

日本・文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門優秀賞 / ドイツ・シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭 国際コンペ部門グランプリ 他

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Ⓒ 2014 Folimage Studio-La Fabrique-Nadasdy Film

聴覚障害者のクロエとルイは、密かに惹かれ合っている。ふたりは身振りで言葉を伝え、ダンスで気持ちを通じ合う。ルイがクロエを初めて夕食に誘った日、彼女は拾った子猫を連れてくる。猫アレルギーのルイは我慢しようとするが、陰の面が現れ、クロエの屈託のなさは彼の気持ちを逆なでする。ダンスが変調し、ルイの姿は一変。外へと押しやられたクロエは森に迷い込む…。
フランスのダンスカンパニーでのバックダンサーの経歴も持つ監督は、男女のダンサーと共に、主人公の愛と心の葛藤をダンスに置き換え、振り付けを練り上げ、その舞踊話を写し取り、手書きアニメーションに仕上げた。フランスの制作会社・Folimage(フォリマージュ)が独立系監督に制作の機会を提供する「ラ・レジデンス」作品。


『ホワイトテープ』

(2010/02:09/セリフなし/ダイレクトペインティング)
原題:White Tape / 監督:ミッシェル・クラノット、ウリ・クラノット(イスラエル)/ 製作:TinDrum Animation(デンマーク)、The Animation Workshop(デンマーク)/ 共同制作:B’Tselem(イスラエル)

ポルトガル・MONSTRAリスボン・アニメーション映画祭2011 / スペシャル・メンション 他、多くの映画祭で上映

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Ⓒ TinDrum Animation-The Animation Workshop

足元に引かれる白い線、揺れ動く白い線。イスラエル兵が引く白い線に追い立てられるパレスチナの男たち。白い線は訴える、占領されているという現実を…。
パレスチナのイスラエル占領地域での暴力を告発するイスラエルの人権団体・ベツェレム(B’Tselem)が、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区で暮らすパレスチナ人にビデオカメラを渡し、その生活を記録してもらうカメラプロジェクトの実写映像を基にしたアニメーション。デンマークのThe Animation Workshop(アニメーション・ワークショップ)のアーティストインレジデンス(Open Workshop)で制作。ビデオテープの上に手書きしたハイブリッドアニメーション。


『ブラックテープ』

(2014/03:00/セリフなし/ダイレクトペインティング)
原題:Black Tape / 監督:ミッシェル・クラノット、ウリ・クラノット(イスラエル)/ 製作:TinDrum Animation(デンマーク)、The Animation Workshop(デンマーク)/ 共同制作:B’Tselem(イスラエル)

国際映画祭でノミネート、上映

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Ⓒ TinDrum Animation-The Animation Workshop

銃を構えるイスラエル兵士と丸腰のパレスチナ活動家がタンゴを踊る。足元に絡まる黒いテープ。小気味よいタンゴと二人の足さばきとは裏腹に、明らかにされる暴力。次第に増える踊りの輪。3分に凝縮された、パレスチナ人とイスラエル人の間で続く不条理。
イスラエル出身のクラノット夫妻が、ニュース映像やイスラエルの人権団体・ベツェレム(B’Tselem)のビデオテープの上に手書きしたハイブリッドアニメーション。前作『White Tape(ホワイトテープ)』に始まる3部作の2作目。デンマークのThe Animation Workshop(アニメーション・ワークショップ)のアーティストインレジデンス(Open Workshop)で制作された。


 

【パートナー】
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【後援】
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