動いている庭

上映スケジュール

2017年6月10日(土)〜6月30日(金)

6/10(土)〜6/16(金)13:00〜
6/17(土)〜6/23(金)11:45〜
6/24(土)〜6/30(金)13:00〜
★6/23(金)澤崎賢一監督、エマニュエル・マレスさん舞台挨拶(上映後)
★6/17(土)トークイベント実施!(終了しました)

料金

当日一般:1500円/学生・シニア:1300円/立誠シネマ会員:1000円

2016 年 / 日本・フランス / 85 分 / HD / 日本語/フランス語字幕

監督・撮影・編集・製作:澤崎 賢一
出演:ジル・クレマン、エマニュエル・マレス、山内 朋樹 ほか
企画/製作・字幕翻訳:エマニュエル・マレス

公式サイト:http://garden-in-movement.com

フランスの庭師ジル・クレマン 民族誌的ドキュメンタリー映画

フランスを代表する庭師ジル・クレマンが提唱した「動いている庭」 本作はこの庭の基音をなす「できるだけあわせて、なるべく逆らわない」という言葉にそってクレマンと彼の庭が語りかけるものを切りとった民族誌的ドキュメンタリー。
「動いている庭」の姿が、瑞々しい庭の記録映像とテクストの断片から織りあげられる。

 

 

この惑星は、庭とみなすことができる― パリで行われた展覧会「惑星という庭」で 30万人を魅了したフランスの庭師ジル・ クレマン。
彼は、パリのアンドレ・シトロエン公園の庭やケ・ブランリー美術館の庭をつくったことで知られ、同時に、その背景にある思想が注目を浴びてきた。クレマンは、総合地球環境学研究所が主催した連続講演会のために、2015年の冬に初めて日本を訪れた。計3回開催された 講演会は、それぞれ彼の中心的な概念である「動いている庭」「惑星という庭」「第三風景」をめぐるものである。

たとえば、「動いている庭」。
そこでは、草や木が自然の遷移の作用として移動し、その移動のダイナミズムの中で庭が構成 されていく。それは自然なのか、文化なのか? 自然に寄り添い、かたちづくられ、変化し続ける庭は、従来の自然と文化を截然と切り離す二分法に基づく思考の再構成を促すものである。
日本各地を視察するクレマンの中心となる案内人は、彼の著作『動いている庭』を翻訳した庭師の山内朋樹と日本庭園を研究するエマニュエル・マレスである。このふたりと共に、クレマンは日本の庭を訪れ、日本の庭師と交流を深める。果たして、彼は日本の自然や文化に何を見出すことになるだろうか。

「動いている庭」、クレマンの自宅の庭には、その原型がある。
クルーズ川に面した広大な庭の中を歩きながら、彼は「谷の庭」や「野原」と名付けられた場所を案内する。多様性に富んだ庭もさることながら、自ら建てた家に太陽光発電を設置し無駄に電気を使用しないことや、自宅の畑で採れた野菜で食事をすることなど、彼の生き方から私たちが学ぶことは多いだろう。 すべては、この場所から始まったのである。
できるだけあわせて、なるべく逆らわない― これは、クレマンの庭師としての基本的な態度である。この言葉にそってつくられた本作は、日本各地を訪問するクレマンと、彼の自宅の庭をロングショットで記録した民族誌的な映像である。クレ マンの行為を長回しで撮影する中で、撮影者がカメラになり、そしてそれを通して撮影者は被写体と呼吸リズムを同調させる、呼応するようにクレマンも何か新しい輝きを持った存在になるだろう。

(プレスリリースより)