わたしたちに許された特別な時間の終わり

上映スケジュール

12/13(土)〜12/26(金)
★2日間追加上映決定!
12/27(土)&12/28(日)


12/13(土)▶14:10〜
12/14(日)▶18:40〜
12/15(月)〜12/19(金)▶14:10〜
12/20(土)〜12/28(日)▶18:40〜

料金

一般:1700円
学生・シニア:1400円
中高生:1000円
立誠シネマ会員:1000円

★〈三三三割!〉3名様でご来場の場合、全員で3300円になります!

2013年/日本/HD/121分

製作・監督・脚本・撮影・編集:太田信吾
出演:増田壮太/冨永蔵人/太田信吾/増田博文/増田三枝子/坂田秋葉/平泉佑真/有田易弘/井出上誠/坂東邦明/吾妻ひでお/安彦講平 他
フィクションパート撮影:岸建太朗
録音:落合諒磨
音楽:青葉市子
制作:曲淵亮/本山大
ラインプロデューサー:川津彰信
共同プロデューサー:土屋豊
製作:MIDNIGHT CALL PRODUCTION
宣伝:Playtime
配給:ノンデライコ

公式サイト:http://watayuru.com

「映画を完成させてね。できればハッピーエンドで」

それが友人の最後の言葉だった―。

夢を見ること、現実に打ちのめされること、別離すること―
誰もが経験する、又は経験した“特別な時間の終わり”

夢半ばにして自ら命を絶ったミュージシャンと彼を慕う後輩、そして映画監督である「私」。
3人の若者たちが織りなす、美しくも過激に心に刺さる青春群像ドキュメンタリー。

★割引チラシ設置場所はこちら!
http://risseicinema.com/archives/8949


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『わたしたちに許された特別な時間の終わり』@立誠シネマプロジェクト
★12/14(日)18:40〜の回、上映後 舞台挨拶決定!
土屋豊(プロデューサー)、冨永蔵人(出演)、太田信吾(監督)

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★こちらの舞台挨拶は終了しました。

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2010年12月、かけ出しの映画監督の太田は、ひとりの友人を自殺で亡くした。
彼の名は増田壮太。かねてより壮太とバンド仲間の冨永蔵人を撮影していた太田にとって、そのショックは
大きかった。10代のバンドコンテストで優勝するほど音楽の才能に恵まれ「ミュージシャンになる」という
強い夢を持っていた壮太がなぜー。
一方、壮太に誘われバンドを組んでいたものの、何がやりたいのか自分でも分かっていなかった蔵人は、
徐々に壮太と袂を分かち、就職することで自分の居場所を見つけはじめる…。

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本作はそんな3人の若者たちをめぐるドキュメンタリー。
監督は岡田利規が主催するチェルフィッチュに俳優として参加するなど、多彩な活動でも知られる新鋭・太田信吾。
「映画を完成させてね、できればハッピーエンドで」という壮太の遺言と実直に向き合い、時にはフィクショナルな
カットも織り交ぜながら、「表現とは何か、自由とは何か」を模索する長編初監督作として完成させた。
なお、タイトルは岡田利規の同名小説集に強く共感した監督の希望で、同じ名を冠している。


〈あらすじ〉に要約できない、細部からもこぼれ落ちる、虚構の手練手管も役に立たない、
生きるという事実が、逆説的に映像を支えている。
谷川俊太郎(詩人)

包丁をテーブルに突き刺し「映画の一本ぐらい最後まで撮ってみろ!」と怒鳴る増田壮太。
涙を流す太田信吾。監督が泣く映画を初めてみました。本当はこの瞬間から、この映画は始まったのかもしれない。
撮る側の葛藤まで入れこんだドキュメンタリー。「映画は完成させてくれってお伝えください」という増田壮太の
遺書がジーンとくる。ハードで優しい映画でした。
末井昭(『自殺』著者)

『明日、君がいない』はムラーリ・K・タルリの初監督作品。友人が自殺し、そのあと自分も自殺しかけたタルリの
撮ったこの映画は強烈だった。『わたしたちに許された特別な時間の終わり』を見終わったときも同じように、
悲しみとも怒りともやりきれなさとも、なんとも名付けようのない感情に全身を揺さぶられた。
ときどき観客を無視したような撮り方をしているところもあるが、それを含め、いさぎよい鮮烈な作品だと思う。
金原瑞人(翻訳家)

ひとは仮面がなければ生きていけない。
しかしこの映画の登場人物のひとりは仮面を剥ぎ取ってしまう。
監督がフィクションの中で仮面を取ることを選択したのは、同時に生きていくことへの選択でもある。
小谷忠典(映画監督)

矛盾と不条理の中でもがくのはミュージシャンだけではなく監督、役者、スタッフ、そして遺族。
実は「生きる」とは何かという普遍的なテーマがある映画だと思います。
加茂啓太郎(ユニバーサルミュージック グレートハンティング)

自分が自分で無くなる瞬間。誰にだってある自由。
ただそこにある事に満足出来なくなったとしても、その世界をどう見るかは自分次第。
それは大変なんかでは無くて、本当はすぐそばにあるはずの小さな喜びを大切にして生きたいという優しく
穏やかな心が迷い、旅をしているのだと思います。小さくも大きくなれる可能性に揺れながら。
長澤まさみ(女優)

死ぬことでしか物語は完成しないのだろうか?
ドキュメンタリーが終わるとき、フィクションも現実に切り裂かれる。残るのは生きる意思と圧倒的な強さだ。
今日マチ子(漫画家)

暗い絶望の映画かと思ったら、かきむしられる様な生命と疾走の映画だった。
はっきり言う。こんな映画、観た事なかった。
木野内哲也(映画「立候補」プロデューサー)

見ていて何度も泣かされた。
オレが20歳の時に自殺した友人を思い出しながら見た。
エンディングが始まって暗くなった劇場で隣の席を観たら、自殺した友人が一緒に映画を観ているような錯覚を覚えた。
あれは霊だったのか。
松林要樹(映画監督)

「音楽で食っていく」夢を追い続ける青年のその姿、その日常が痛々しいほどありのまま記録されている。
夢と現実の狭間で揺れる青年の苦悩、挫折、そして、死。
心臓をナイフで抉られるようなえげつなさだった。目を背けたい、けど、背けられない。背けちゃいけない。
この映画には今を生きるわたしたちが直視するべき“現実”が詰まっている。
倉持由香(グラビアアイドル・グラドル自画撮り部部長)

いやあ、凄い映画を観せてもらった。こんな映画、撮ろうと思っても撮れるもんじゃない。
冒頭からのフィクションの部分に抱いた違和感は、ラスト近くで、腑に落ちる仕掛け。これがまた、映画を、重層にしている。
『わたしたちに許された特別な時間の終わり』は、綺麗事のない、友情についての映画だ。
小林政広(映画監督)

世間で言われるところの夢や希望に、僕らは食い殺されることがある。
僕が唯一出演した某10代のフェスティバルで出会った「おきゃんぴー」というバンドは、自分達も含めて媚びたいい子ちゃん
ばかりのバンド達の中で、反抗心とポピュラリティを持ったバンドだった。彼らはその大会で優勝して、10代で音楽業界と関わり、
突き放された。それでももがき続けた増田くん。
この映画に映っている人間の姿は、決して素晴らしいものじゃない。むしろ不器用な人間が、夢に食い殺される姿かもしれない。
だからこそ、音楽に夢や希望を持つ全ての人に、見てもらいたい映画です。
あれから14年、彼は自殺をして、僕はまだ生きてバンドをやっている。
最高の話、なわけねーだろ。
篠塚将行(作詞家・作曲家/ロックバンド「それでも世界が続くなら」ギターボーカル)

特別な時間が終わるとき、誰もが岐路に立たされる。
増田さんの高潔な魂にふれて、面倒くさい感情がいくつもよみがえった。
「自分は、本当に、納得して、大人になったのかな?」と、考えずにいられない。
村上かつら(漫画家)

これは映画監督にとって、人生で一度作れるかどうかの類いの作品だ。
胸が張り裂ける程ににつらく、しかし示唆に富んでいて、決して忘れることは出来ない映画体験。
太田(監督)は、この機会を活かしきったのだ。
マーク・シリング(映画評論家)

『才能』という言葉の持つ、蠱惑的な力と胡散臭さ。存在の有無を確かめるすべさえ持たないこの『才能』とやらは、
なんと厄介きわまりない代物だろう。太田信吾はこの言葉を、真摯に、でも残酷にもならざるを得ないような仕方で、
ダイナマイトのように思い切りよく使って、この映画をつくった。そうすることで彼は、ものごとの上っ面を突き破って、
その奥をえぐらないではいられないのだろう。
そうした衝動にどうしようもなく駆られていることが、太田信吾の才能だ。
岡田利規(演劇作家/演出家/チェルフィッチュ主宰)

人間は、生まれて死んでいく。
そのあいだの何十年かにできることは限られており、苦しいこともたくさんある。
ここの描かれたのは、まぎれもなくその「生と死」とのあいだに存在するひとつの真実。
それはきれいごとでもなければ感動の美談でもないが、私たちに「これを見よ」と迫ってくる迫力がある。
香山リカ(精神科医)