ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古

上映スケジュール

4月11日(土)〜4月17日(金)
連日17:00〜

料金

一般:1500円
学生・シニア:1200円
立誠シネマ会員:1000円
★当日券のみ

【ピーター・ブルック&ピナ・バウシュ 夢のお稽古キャンペーン!】
★どちらかの半券をご提示でもう1作を1000円に割引!

2012年/カラー/フランス=イタリア/86分

監督:サイモン・ブルック
製作:サイモン・ブルック / エルマンノ・オルミ / ルイジ・ムジーニ
撮影:アレクシ・カビルシン
出演:ピーター・ブルック / 笈田ヨシ / マルチェロ・マーニ / ヘイリー・カーミッシェル / ジョシュ・ホーバン

公式サイト:http://www.peterbrook.jp

基準を上げる

なにもない空間が生み出す生きることの哲学

 
MAIN_s

 
演劇史に名を残す偉大な演出家ピーター・ブルック。“なにもない空間”という演劇論に基づき、最小限の装置と小道具、俳優の肉体から、イマジネーション豊かな劇空間を生み出す舞台は、世界中の観客を魅了し「魔術的舞台」とも呼ばれてきました。日本でも、1973年の「真夏の夜の夢」を皮切りに、「マハーバーラタ」、「テンペスト」などを相次いで上演、2012年に来日した「ピーター・ブルックの魔笛」では1台のピアノ、7人の歌手、2人の俳優、そして舞台上に置かれた数十本の竹の棒だけで、誰も観たことがない豊かな「魔笛」を創り出し、多くの演劇人、音楽人を驚かせました。

 
SUB1_s SUB2_s SUB3_s

 
魔術的な舞台の数々は、俳優やミュージシャンらが参加するエクササイズやワークショップから生まれます。今回、その秘められた創作現場の様子が初めてドキュメンタリー映画として映像化されました。監督は息子でありドキュメンタリー映画監督であるサイモン・ブルック。2012年、ベネチア映画祭アウト・オブ・コンペティション部門でも好評を博した、演劇人ならずとも必見のドキュメンタリー映画です。

 

5台の隠しカメラが捉える、役者に生命が宿る魔法の瞬間

 

「舞台はどうすれば真実のものになるだろう?悲劇か喜劇にしてしまうのはとても簡単なこと。でも、何より大切なのはそのぎりぎりのところを綱渡りすることなんだ」

 
subsub1_s subsub2_s subsub3_s

 
ピーター・ブルックは世界でもっとも尊敬を集める、現代演劇に革命を起こした演出家のひとりである。そのブルックが、本物の舞台を生み出すために、そして役者も観客も観たことのないような新しい舞台を作るために、長年にわたり実験と実践を重ねて作り上げてきたのが、卓越したパフォーマンスを可能にする取り組みである“タイトロープ”だ。

 
subsub6_s subsub5_s subsub4_s

 
そして今回、40年ぶりに幕をあげて、“タイトロープ”が舞台上でどのような魔法を役者に施すのか披露してくれることになった。舞台を生み出すということの意味を探求する役者たちと音楽家たちの姿を、濃密な2週間にわたって息子のサイモン・ブルックが追う。5台の隠しカメラを使った密着取材という、ドキュメンタリーとしては型破りな『ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古』は、ありのままの瞬間をカメラが邪魔することなく、ピーター・ブルックとその一座の仕事ぶりに肉迫し、創造のプロセスにひそむ魔法を驚くほどはっきりと描き出す。『ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古』はブルックの哲学と人生の鍵となるものであり、観た者をも変えてしまう。ブルックその人に迫るこのユニークな映画は、濃密なワークショップから、哲学的な経験への綱渡りに観る者をいざなう。