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特集上映 佐藤真の不在を見つめて

上映スケジュール

2016年5月28日(土)〜6月3日(金)

★1日2プログラム上映(タイムテーブル詳細は下記)

料金

【当日1プロ】一般:1300円/学生・シニア:1200円/立誠シネマ会員:1000円 
【割引】当日に限り2プログラム目は200円割引

主催:立誠シネマプロジェクト、佐藤真の映画を観る会

「日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学」刊行記念上映


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★トーク開催!

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90〜00年代、《日常》と《不在》にこだわり、潜む闇をじっくりとあぶり出したドキュメンタリー映画作家、佐藤真。
公害問題と日常、「障害」とは、アートとは何か、グローバリゼーションに抗うこと、そして映像のもつ根源的な力とは——。
不穏な時代のうねりを前に「世の中を批判的に見る目を持て」と、佐藤は映像と文章で、私たちの眠った感覚を刺激しました。
佐藤が世を去って9年。書籍『日常と不在を見つめて—ドキュメンタリー映画作家・佐藤真の哲学』(里山社)の刊行を記念して、東京・神戸に続き、佐藤が教鞭を執った京都でも特集上映を開催します。

◉上映作品


 

監督作品

『阿賀に生きる』

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1992年/115分/16mm/阿賀に生きる製作委員会
監督:佐藤真 撮影:小林茂
新潟水俣病の舞台ともなった阿賀野川流域に暮らす人々を、三年間撮影。社会的なテーマを根底に据えながらも、そこからはみ出す人間の命の賛歌をまるごとフィルムに感光させた傑作。

 


『まひるのほし』

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1998年/93分/35mm(デジタル上映)/「まひるのほし」製作委員会
監督:佐藤真 撮影監督:田島征三 撮影:大津幸四郎
登場するのは7人のアーティストたち。彼らは知的障害者と呼ばれる人たちである。創作に取り組む彼らの活動を通し、芸術表現の根底に迫る。

 
 


『SELF AND OTHERS』

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2000年/53分/16mm/ユーロスペース
監督:佐藤真 撮影:田村正毅
1983年、3冊の作品集を残し35歳で夭逝した写真家、牛腸茂雄。残された草稿や手紙と写真、肉声をコラージュし、写真家の評伝でも作家論でもない、新しい映像のイメージを提示する。

 


『花子』

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2001年/60分/35mm(デジタル上映)/シグロ
監督:佐藤真 撮影:大津幸四郎
京都に暮らす花子は知的障害者のためのデイセンターに通う一方、夕食後、畳をキャンバスに食べ物を並べ、母はその「たべものアート」を写真に撮る。花子と彼女をとりまく家族の物語。

 


『阿賀の記憶』

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2004年/55分/16mm/カサマフィルム
監督:佐藤真 撮影:小林茂
『阿賀に生きる』から10年。かつて映画に登場した人々や土地に再びカメラを向ける。人々と土地をめぐる記憶と痕跡に向き合い、過去と現在を繊細かつ大胆に見つめた詩的作品。

 


『エドワード・サイード OUT OF PLACE』

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2005年/137分/35mm(デジタル上映)/シグロ
監督:佐藤真 撮影:大津幸四郎
2003年、パレスチナ出身の知識人、エドワード・サイードが亡くなった。イスラエル・アラブ双方の知識人たちの証言を道標に、サイードの遺志と記憶を辿る。

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関連作品

『おてんとうさまがほしい』

©1994 おてんとうさまがほしい制作委員会
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1994年/47分/16ミリ(デジタル上映)/おてんとうさまがほしい制作委員会
撮影・照明:渡辺生 構成・編集:佐藤真
映画照明技師、渡辺生がアルツハイマーを患う妻と向き合う日々を記録。編集の佐藤真は白とびしたフィルムで溢れる妻への思いを表現する。

 


『星の文人 野尻抱影』

2002年/48分/デジタル/紀伊國屋書店学問と情熱シリーズ
演出:佐藤真 撮影:柳田義和
星の文人、あるいは天文文筆家として知られる野尻抱影。特殊撮影で捉えた星空の映像とともに、星空の魅力を語ることに生涯をかけた類希なる文人を浮き彫りにしていく。

 


『テレビに挑戦した男 牛山純一』

写真提供:日本映像記録センター
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2011年/82分/デジタル/NPO法人映画美学校 牛山純一研究委員会
企画:佐藤真 監督:畠山容平
2001年、映画美学校で佐藤真が始めた「牛山純一研究」のゼミ生が佐藤の遺志を引き継ぐ。2400本近いTVドキュメンタリーを制作した名プロデューサー・牛山純一の生涯とその仕事に迫る。

 

◉上映スケジュール


5月28日(土)
10:30~12:25 『阿賀に生きる』(115分)
13:00~13:55 『阿賀の記憶』(55分)
トーク 旗野秀人さん、清田麻衣子さん@立誠シネマ
14:30〜15:30(予定) *参加無料

5月29日(日)
11:00~12:35 『おてんとうさまがほしい』(47分)+『星の文人 野尻抱影』(48分)
13:00~14:00 『花子』(60分)
トーク 村川拓也さん、今野裕一郎さん、清田麻衣子さん@立誠シネマ
14:10〜15:10(予定) *参加無料

5月30日(月)
10:30~12:03 『まひるのほし』(93分)
12:30~13:52 『テレビに挑戦した男 牛山純一』(82分)

5月31日(火)
10:30~11:23 『SELF AND OTHERS』(53分)
11:50~14:07 『エドワード・サイード OUT OF PLACE』(137分)

6月1日(水)
11:00~12:00 『花子』(60分)
12:20~13:53 『まひるのほし』(93分)

6月2日(木)
10:30~12:47 『エドワード・サイード OUT OF PLACE』(137分)
13:10~14:03 『SELF AND OTHERS』(53分)

6月3日(金)
10:30~12:25 『阿賀に生きる』(115分)
13:00~13:55 『阿賀の記憶』(55分)
トーク 北小路隆志さん、八角聡仁さん@立誠シネマ
14:10〜15:10(予定) *参加無料

◉ゲスト


清田麻衣子(里山社代表 「日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学」編集)
佐藤真監督作品『まひるのほし』を題材に論文を執筆。大学卒業後、出版社勤務を経て独立。2013年に一人出版社・里山社を設立する。2013年11月、田代一倫写真集『はまゆりの頃に 三陸、福島 2011〜2013年』、2014年7月『井田真木子著作撰集』、2015年3月『井田真木子著作撰集 第2集』、2016年3月、「日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学」を刊行。フリーランスの編集者として「文藝別冊 田原総一朗」なども手がける。

旗野秀人(『阿賀に生きる』製作発起人)
1950年新潟県安田町生まれ。家業の大工を継ぎながら、新潟水俣病の未認定患者の運動に奔走する。『阿賀に生きる』が作られたのも旗野さんの力によるところが大きい。監督の佐藤真が最初に新潟を訪れた時、阿賀野川を舞台とした記録映画を作ってほしいとたきつけ、その決心をさせたのも、他ならぬ旗野さんである。制作時には、住民とスタッフの橋渡し役を担った。完成後、「阿賀に生きる」をもって全国を飛び回る。水俣病は文化運動であるべきと、「冥途のみやげツアー」と題した上映会や講演会を開催。さらに患者の会のメンバーのCD製作、絵本作り、アメリカ人舟大工との阿賀の川舟復活計画など、阿賀に生きた人たちの生きざまと誇りを伝えるべく活動を続けている。

村川拓也(演出家、映像作家)
1982 年生まれ。京都造形芸術大学にて佐藤真監督から指導を受ける。2009 年まで、地点に演出助手として所属。独立後は演出家として活動を開始し、ドキュメンタリーやフィールドワークの手法を用いた作品を様々な分野で発表している。2015年、佐藤真監督をテーマに舞台「エヴェレットゴーストラインズ」を演出。「日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学」(里山社)では、ルポ「不在」に留まり、世界を見る。『Evellet Ghost Lines_Version.B 顔』「佐藤真の不在」を上演するということ」を寄稿。

今野裕一郎(映画監督、演出家)
1981年生まれ。演劇ユニット・バストリオ主宰。横浜国立大学経済学部を中退後、京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科卒業。 学生時代にドキュメンタリー映画監督の佐藤真氏に師事。在学中よりドキュメンタリー映画の制作を行う。 最新作では「出産」をテーマに家族が増える喜びを描いたドキュメンタリー映画『3人、』がある。劇映画 の監督としても活躍し、2014年には、2011年の東京を舞台にした群像劇で、初の劇場公開長編映画 となる 「Hello supernova」が完成した。演劇界においては宮沢章夫氏に師事し、遊園地再生事業団のいくつかの 作品に映像として参加。演劇ユニットバストリオを 2010年に立ち上げ、以降精力的に演劇作品を発表してきた。2016年、舞台「SELF AND OTHERS」を演出。

八角聡仁(批評家、近畿大学文芸学部教授)
1963年生まれ。批評家。文学、映画、写真、演劇、ダンスなどの分野で幅広く執筆活動を行う。2001~2007年、京都造形芸術大学教員として佐藤真監督と共にドキュメンタリー映画の特集上映会を企画。「日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学」(里山社)では、「The Other Voice 佐藤真の記憶に」を寄稿。

北小路隆志(映画批評家、京都造形芸術大学映画学科准教授)
1962年京都生まれ。映画批評家。著書に『王家衛的恋愛』(INFASパブリケーションズ)、共著に『映画の政治学』 (青弓社)、『ひきずる映画』(フィルムアート社)、共編著に『〈社会派シネマ〉の戦い方』(フィルムアート社)などがある。新聞、雑誌、劇場用パンフレット等で映画評を中心に執筆。「キネマ旬報 2007年11月上旬号」において「追悼 佐藤真」を寄稿。

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