ファスビンダー・イン・トランス!
上映スケジュール |
2016年10月1日(土)~10月13日(木)
|
---|---|
料金 |
【1プロ】当日一般:1500円/学生・シニア:1200円/立誠シネマ会員:1000円 |
企画:渋谷哲也(東京国際大学)
主催:立誠シネマプロジェクト
協力:Rainer Werner Fassbinder Foundation、STUDIO CANAL、BETA FILM、Kollektiv Film、Alexander Kluge、、ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川、株式会社紀伊國屋書店、アテネ・フランセ文化センター
【立誠シネマで観る/学ぶワールドシネマ:ドイツ篇vol.03】
Warning: Undefined variable $cs1 in /home/wp091219/risseicinema.com/public_html/wp-content/plugins/only-tweet-like-share-and-google-1/tweet-like-plusone.php on line 756
Warning: Undefined variable $cs2 in /home/wp091219/risseicinema.com/public_html/wp-content/plugins/only-tweet-like-share-and-google-1/tweet-like-plusone.php on line 756
◉ドイツ映画研究者の渋谷哲也先生によるドイツ映画シリーズ第3弾は、遂に巨星ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーに真っ向から向き合います。才気ほとばしる初期、最も先鋭化した加速期、世界的成功をおさめ、急死の直前となる最盛期の作品をピックアップ。唯一のドキュメント作『シアター・イン・トランス』、ファスビンダーその人にフォーカスした2015年制作のドキュメント『ファスビンダー 無償の愛を求めて』は日本初上映(ジャパン・プレミア)!また、アレクサンダー・クルーゲ監督が音頭を取ってファスビンダーを含むニュー・ジャーマン・シネマの作家たちが集結して作られた重要作『秋のドイツ』も特別上映。ファスビンダー作品だけにとどまらぬ多角的なアプローチで秋の京都を彩ります。社会、風俗、芸術、古典、前衛、あらゆる観点を包括したファスビンダーマンダラの“Trance=境地”。さあ、きみも秋の京都でトランス体験だ!
24歳で長編デビュー映画を発表してから休むことなく演劇と映画とテレビに作品を提供し続け、37歳で突然の死を迎えたファスビンダー。彼の人生を一気に駆け抜けるプログラムが実現しました。若き映画ファンのジャンル愛が炸裂する『ホワイティ』と『アメリカの兵隊』。『ニクラスハウゼンの旅』の革命は『秋のドイツ』のテロの暴走を経て『第三世代』の哄笑の中で解体してゆく。また愛の絶望が諦念の極致でホワイトアウトする『13回の新月のある年に』と『ヴェロニカ・フォスのあこがれ』。さらに演劇論に仮託されたファスビンダーの信仰告白『シアター・イン・トランス』と、伝説のファスビンダー像の向こうに誠実で真摯な人間の姿を捉えたドキュメンタリー『ファスビンダー 無償の愛を求めて』まで。これらの作品が互いに補完し合いながら巨大な宇宙を形成してゆきます。全作が必見!(渋谷哲也)
◉ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー Rainer Werner Fassbinder
1945年5月31日、バート・ヴェーリスホーフェン生まれ。1967年に劇団「アクツィオーン・テアーター」に参加。同劇団解散後の1968年、仲間たちとともに劇団「アンチテアター」を設立。劇団メンバーとの挑発的かつ実験的な長編映画制作を始める。1978年に発表した『マリア・ブラウンの結婚』により、ニュー・ジャーマン・シネマを代表する監督として世界的に認知される。『リリー・マルレーン』(1980/81)『ケレル』(1982)では国際的スターを起用した大作映画を撮り上げる。ドイツ映画の未来を託される希有な存在となった矢先の1982年6月10日、37歳で急死。彼の映画は、女性の抑圧、同性愛、ユダヤ人差別、テロリズムなどスキャンダラスなテーマが多く、常に激しい議論を巻き起こした。遺された42本の監督作品は、今日にも多くの問題を提起し続けている。
◉レクチャー
10/7(金)、10/8(土)、10/9(日)各日19:00~
渋谷哲也(ドイツ映画研究者/東京国際大学教授)
10/7(金)「ファスビンダーを通して読むアルトーの残酷演劇論」
10/8(土)「感情の搾取と自由の可能性 ― ファスビンダー作品の愛の力学」
10/9(日)「政治の季節に背きながら ― ファスビンダーと革命」
レクチャーは無料(本企画作品ご鑑賞の方対象。ご鑑賞半券ご提示ください)。
◉上映タイトル
『ホワイティ』Whity 1970年/95分
『ニクラスハウゼンの旅』Niklashauser Fart 1970年/86分
『アメリカの兵隊』Der amerikanische Soldat 1970年/80分
『秋のドイツ』Deutschland im Herbst 1978年/119分
『13回の新月のある年に』In einem Jahr mit 13 Monden 1978年/119分
『第三世代』Die dritte Generation 1979年/110分
『シアター・イン・トランス』Theater in Trance 1981年/91分 ★日本初上映!
『ヴェロニカ・フォスのあこがれ』Die Sehnsucht der Veronika Voss 1982年/104分
『ファスビンダー 無償の愛を求めて』Fassbinder–To Love Without Demands 2015年/109分 ★日本初上映!
★すべて日本語字幕付き・デジタル上映。
◉ラインナップ
『ホワイティ』Whity
1970年/95分
撮影:ミヒャエル・バルハウス 出演:ギュンター・カウフマン、ハンナ・シグラ
西部劇をモチーフにした異色作。大地主ニコルソンと黒人女性との間の私生児ホワイティ。召使としてニコルソン家に仕えるホワイティの存在が、家族の欲望を浮き彫りにする。バルハウスがファスビンダー作品に初参加。
『ニクラスハウゼンの旅』Die Niklashauser Fart
1970年/86分
撮影:ディートリッヒ・ローマン 出演:ミヒャエル・ケーニヒ、ハンナ・シグラ
1968年の学生運動の挫折を受けてファスビンダーが制作した革命劇。15世紀に実在した民衆の先導者ハンス・ベームをモデルに、巡業と火刑への顛末を描く。15世紀のテクストと当時の政治的スローガンを共存させた野心的作品。
『アメリカの兵隊』Der amerikanische Soldat
1970年/80分
撮影:ディートリッヒ・ローマン 出演:カール・シャイト、ヤン・ゲオルゲ
ドイツ出身でアメリカに渡り、ベトナムで兵隊となった殺し屋が、ミュンヘン警察からの依頼を冷徹に遂行していく。ソフト帽にトレンチコートの主人公が生きる銃と女の物語を、ファスビンダー作詞のロックをBGMに描く。
『秋のドイツ』Deutschland im Herbst ★特別上映/資料配布あり!
1978年/119分
監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー、アルフ・ブルステリン、アレクサンダー・クルーゲ、マクシミリアン・マインカ、エドガー・ライツ、カーチャ・ルーペ、ハンス・ペーター・クロース、フォルカー・シュレンドルフ、ベルンハルト・ジンケル
1977年のダイムラー・ベンツ社長シュライヤーの誘拐、殺害を契機に、ニュー・ジャーマン・シネマの旗手、アレクサンダー・クルーゲの呼びかけで制作されたオムニバス。赤軍派テロと社会不安の渦中で、9名の監督が各エピソードを通じてドイツの思想構造を問い直す。
『13回の新月のある年に』In einem Jahr mit 13 Monden
1978年/119分
撮影:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
出演:フォルカー・シュペンクラー、イングリット・カーフェン
愛する男性のために性転換手術をして女になったエルヴィラ。彼/彼女の最後の数日間を追いながら、数奇な運命に弄ばれた人物の一生を振り返る。現実の伴侶の死に際してファスビンダーが生み出したもっとも極私的作品。
『第三世代』Die dritte Generation
1979年/110分
撮影:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー 出演:フォルカー・シュペンクラー ビュル・オジェ
テロリストをテーマとした挑発的なコメディ。革命的な理念をもたず、ただ目先のスリルだけを追い求めている第三世代のテロリストたち。彼らは企業と警察に利用され、その煽動にのって誘拐事件を起こす。
『シアター・イン・トランス』Theater in Trance ★日本初上映!
1981年/91分
監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
1981年ケルン国際演劇祭の記録映像(ピナ・バウシュ、笈田ヨシ他)に、ファスビンダー自身の朗読でアントナン・アルトー『演劇とその分身』が重ね合わされる。極めてユニークかつ辛辣な演劇と社会の考察。
『ヴェロニカ・フォスのあこがれ』Die Sehnsucht der Veronika Voss
1982年/104分
撮影:クサヴァー・シュヴァルツェンベルガー 出演:ローゼル・ツェヒ ヒルマー・ターテ
新聞記者のロベルトは、戦時中の栄光が忘れられない往年の名女優ヴェロニカ・フォスの悲劇を目撃する。白を強調した鮮烈なモノクロの映像が、ナチ時代のスター、ジビレ・シュミッツをモデルとする主人公の狂気を際立たせる。
『ファスビンダー 無償の愛を求めて』Fassbinder–To Love Without Demands ★日本初上映!
2015年/デンマーク/109分
監督:クレスティアン・ブロー・トムセン
出演:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー イルム・ヘルマン ハリー・ベア
ファスビンダーの長年の友人であるデンマーク人映画評論家・映画監督トムセン自身が撮影した貴重な映像記録とインタビュー音声によって、鬼才ファスビンダーの生と創作の深層に迫る。
◉タイムテーブル
10/1(土)
19:30~『アメリカの兵隊』80分
10/2(日)
19:10~『ホワイティ』95分
10/3(月)
19:20~『ニクラスハウゼンの旅』86分
10/4(火)
18:50~『秋のドイツ』119分
10/5(水)
18:50~『13回の新月のある年に』119分
10/6(木)
19:00~『第三世代』110分
10/7(金)
17:10~『シアター・イン・トランス』91分
19:00~ ★渋谷先生レクチャー1「ファスビンダーを通して読むアルトーの残酷演劇論」
10/8(土)
14:50~『ヴェロニカフォスのあこがれ』104分
17:00~『ファスビンダー 無償の愛を求めて』109分
19:00~ ★渋谷先生レクチャー2「感情の搾取と自由の可能性 ― ファスビンダー作品の愛の力学」
10/9(日)
15:00~『ニクラスハウゼンの旅』86分
16:50~『秋のドイツ』119分
19:00~ ★渋谷先生レクチャー3「政治の季節に背きながら ― ファスビンダーと革命」
10/10(祝)
15:00~『アメリカの兵隊』80分
16:50~『13回の新月のある年に』119分
10/11(火)
15:00~『シアター・イン・トランス』91分
17:00~『第三世代』110分
10/12(水)
14:50~『ファスビンダー 無償の愛を求めて』109分
17:00~『ヴェロニカフォスのあこがれ』104分
10/13(木)
14:50~『ホワイティ』95分
16:50~『秋のドイツ』119分
“Whity”,“Die Niklashauser Fart” © BetaFilm GmbH , “Der amerikanische Soldat”,“Theater in Trance” © Rainer Werner Fassbinder Foundation All Rights Reserved , “In einem Jahr mit 13 Monden”,“Die dritte Generation”,“Die Sehnsucht der Veronika Voss” © STUDIO CANAL , “Fassbinder–To Love Without Demands” © Dino Raymond Hansen