立誠シネマプロジェクト

活動期間3年弱(1993~1995)。
年間海外ツアー80 本(平均4日に1回)。
総制作楽曲73曲(平均2週間に1曲)。
世界10ヶ国から音源発売ー。世界中のレーベルが音源を奪い合う、凄いバンドが日本にいた!

奇跡の兄弟FifiとFink、彼らの強力な個性は最高のR&Rを発生させ、やがて世界中で爆裂した！

 


「TEENGENERATE がいなくなって、この地球のロックはつまらなくなった。」 
―セイジ(ギターウルフ) 

今から20年前。
世の中はバブル崩壊、インターネット前夜、日本の音楽業界ではロックを喰い物にするバンドブームが
ようやく終焉―。そんな時代に僅か3年に満たない活動期間にもかかわらず、凄絶な足跡を残したバンドが
この国にいた。年間80本にも及ぶ欧米ツアー、下北沢シェルターを中心とした国内での勢力的なライブ、
3年間で70曲を超える音源制作、そしてアメリカ、カナダ、フランス、ベルギー、ドイツ、スペイン、
オーストラリア...海外レーベルからリリースされたおびただしい数のシングルとアルバム―。

R&Rをあくまでも"今"のものとして独自に再構築、無駄を徹底的に削ぎ落とした約90秒の
プリミティブR&Rを速射砲のごとく連発した、日本ロック史に類をみないバンド、
それがTEENGENERATE(ティーンジェネレイト)だ。



二人の兄弟FinkとFifiの強烈な個性のぶつかり合い、SammyとShoeのリズム隊は機関車の様な推進力で
R&R 加速させる。当時、彼等の既成概念やシステムにとらわれることのない活動は、世界中の仲間たちと
共鳴しながら大きなうねりを生み出した。しかし日本の音楽メディアはごく一部を除いて彼等を黙殺、
一方海外で彼等は少年たちの人生を変えるほどのスーパーヒーローとなっていた。

あの時代、一体何が起きていたのか?メンバーや当時の関係者、総勢40人に上る貴重な証言によって
彼等の短くも太すぎる足跡を辿るのが本作『GET ACTION!!』である。

監督は TEENGENERATEとそのシーンをリアルタイムで経験した元映画館支配人の近藤順也。
どうしてもあの時代を記録したいという思いから初監督を飾ることとなった。
また撮影・編集はボアダムスの『77BOADRUM』(08)、ブラッドサースティ・ブッチャーズの
『kocorono』(11)など数多くのロック映画を手掛けてきた鬼才、川口潤が担当。被写体の
宣伝のために作られるロック映画が蔓延する中、『GET ACTION!!』は本当にカッコいい音楽を
知ってもらいたいというピュアな衝動に満ちている。

92年、前身のAMERICAN SOUL SPIDERSからボーカルのDEZAKIが脱退し、93年に残ったメンバー
Fink、Fifiの兄弟とSammy、Suckの4人でTEENGENERATEとして活動を開始。
ドラムのメンバーチェンジを経て、精力的なライブとリリースを、主に欧米で行うが僅か3年にも
満たない活動期間で解散。ウィキペディアの日本語版にはないが、英語版には彼らの情報があるなど
いまだ海外と日本での知名度には大きな隔たりがある。現在メンバーは FIRESTARTER、THE RAYDIOSで活動中。

近藤順也
元シアターN渋谷支配人、TEENGENERATEのファン。

▼メッセージ▼
TEENGENERATEはいわゆる“知る人ぞ知る”バンドなのかもしれません。
ただもう20年も前になってしまうのですが、間違いなく下北沢シェルターを中心に
彼らに熱狂した若者たちがいました。自分もその中の一人で幸運なことに今回彼らの
ヒストリーをまとめることが出来たのですが、あらためてTEENGENERATEの影響力の
大きさを認識しました。

日本よりもむしろ海外に彼らの音楽で人生を変えられてしまった少年たちがいて今でも
その影響下に生きています。振り返ると自分もTEENGENERATEのアティチュードの中で
この20年間を過ごしていたように思います。
彼らを知って分かったことそれは情報を疑う事。ぼーっと生きていると大量投下される
最大ボリュームの情報に飲み込まれてしまう。選んでいるつもりが気づいたら選ばされている。

そんな危機感を感じて本物を探したり紹介することを考えていました。
“知る人ぞ知る”シアターN渋谷という映画館で支配人を務めていた時も“知る人ぞ知る”映画を
紹介してきました。きっとそんな中にキラリと光る本物があるんだと信じています。
初めての監督で上手く作れたかは分かりません。撮影・編集の川口潤がいなくてはどうにもなりません
でしたが、少しでも多くの人がTEENGENERATEと言うバンドがいたことを知って、自分で探すきっかけ
になってくれればと思っています。