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CRASS
THERE IS NO AUTHORITY BUT YOURSELF

上映スケジュール

7月5日(土)~7月11日(金)

連日19:30~

料金

一般:1500円/学生・シニア:1300円/
会員:1000円
★前売券:1300円ポストカード付!

2006年/オランダ/64分/カラー・モノクロ

監督:アレクサンダー・エイ
出演:CRASS/ペニー・リンボー/スティーヴ・イグノラント/ジー・ヴァウチャー/イヴ・リヴァテイン

公式サイト:http://www.curiouscope.jp/CRASS/

"CRASS" IS NOT DEAD


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CRASSのスタートはロンドン・パンクのムーヴメントがピークを迎えた77年のことだが、農業を営める広大な土地付きの住居をリーダーのペニー・リンボーがロンドン郊外のエセックス州で見つけた67年まで、起源はさかのぼる。

 
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ダイヤルハウスと呼ばれるその家は出入り自由で、文学や絵画などの芸術をはじめとする表現活動を志す人たちが訪れていたが、その一人のスティーヴ・イグノラントがCLASHのライヴに刺激を受けてパンク・バンドの結成をペニーに持ちかけて結成される。強烈なコラージュ・ジャケットのアートワーク担当のメンバーも含む男性5人と女性3人の実質8人編成で活動した。CRASSのアティテュードを象徴するように一般的なバンド形態に囚われず自由な体制をキープし、大所帯にもかかわらず7年間メンバー・チェンジ無しだったことも求心力の強さを物語る。初期の代表曲「Punk Is Dead」の歌詞にも表しているように、商業主義に絡め取られたSEX PISTOLSCLASHなどの初期パンク・バンドを反面教師にし、徹底したリアルDIYの道を貫く。

 
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CRASSのモチーフは国内の問題が多く英国から普遍的に世界を見ていく手法だったが、日本語のナレーションから始まり日本の伝統音楽もブレンドした81年の衝撃のシングル「Nagasaki Nightmare」では、広島の陰に隠れがちな長崎に焦点を当てていた。インタヴューによって発言が異なるとはいえCRASSは、ジョージ・オーウェルの小説のタイトルに意識したと思しき“1984年”に向かってカウントダウンしていく活動をしていたが、メンバー間の不和と長年の闘争による疲弊が重なって結果的に84年に終焉を迎えた。CRASSが他のたくさんのバンドとアーティストの作品を自分たちのレーベルから出したことも付け加えておく。ビョークがヴォーカルだったK.U.K.L.も2枚のアルバムをリリースしており、ポピュラーな音楽を世界に放ちつつステージ上でチベットやコソボの問題に触れるなど世界を騒がす彼女に代表されるように、CRASSの影響は無限に広がっている。

 
【CRASS(クラス・1977-1984)】
 
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70年代後半から80年代にかけて活動したイギリスのアナーコ・パンク・バンド。サッ チャー政権下で“アナーキー&ピース”の理念に基づき、「誰にも支配されず独立した一人一人の行動が平和につながる」という平和主義を基本に活動。反戦、 反核、反キリスト教、反物質主義、反動物虐待、反性差別、反環境破壊などについての強力なメッセージを発信した。同時期に活動したSEX PISTOLSCLASHなど、商業主義に絡め取られた初期パンク・バンドを反面教師とし、レコーディングやレーベル運営などすべて自分たち自身で行な うという、パンクの基本のDIYアティテュードを突き詰めた。その人気と影響力の強さにより、左翼と右翼の双方から仲間になって欲しいと求められたが、 「左翼でも右翼でもなく、アナーキストである」と第3の立場を打ち出した。