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渋谷哲也さんレクチャー〈特集 歴史は我らのもの〉

特集 歴史は我らのもの ~映画は闘いを記録する~


内において、京都初上映となる『マテリアル』上映後、渋谷哲也さんのレクチャーを行います。
東ドイツという分断国家の内情を、トーマス・ハイゼ監督が1980年代後半から2009年の現在にいたるまでの未公開の映像をつなぎ合わせ、東ドイツの内部から街、人々、運動、破壊を記憶し続けた壮大なドキュメンタリーで、マルセイユ国際映画祭のコンペティションでグランプリを受賞した作品です。
渋谷先生自らが日本語字幕を担当し、日本での上映をコーディネートしています。日本国内では今回でまだ2回目の上映(京都初上映)となる貴重な作品で、かつ作品に惚れ込んだ渋谷先生による解説レクチャーとなりますので、ぜひこの機会をお見逃しなく。

【上映】
『マテリアル』(166分)*2回上映
2/25(土)13:40〜
3/1(水)16:05〜

【レクチャー】60分程度予定。
3/1(水)渋谷哲也(ドイツ映画研究・字幕翻訳)
19:00〜(*参加無料。当該作品鑑賞の半券ご提示。)
 

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『マテリアル』2009年/ドイツ/カラー/166分/作品提供:トーマス・ハイゼ/日本語字幕:渋谷哲也/原題:MATERIAL

監督・脚本:トーマス・ハイゼ/撮影:ペーター・バーデル セバスティアン・リヒター トーマス・ハイゼ ユッタ・トレンクル ボレス・ヴァイフェンバッハ
1955年東ベルリン生まれのトーマス・ハイゼは東ドイツでドキュメンタリー監督として活動した。彼の映画には独裁体制下の日常の生々しい体験が刻印されている。それは厳しい検閲に対する作り手の絶望的な闘いの記録でもある。そうして彼は東ドイツという独裁国家が瓦解し新たな統一ドイツに飲み込まれてゆく流動的な時期を個人的に撮影し続けた。もはや検閲にかかることもないリアルな東ドイツ社会の失われゆく表情を捉えた歴史的ドキュメントである。映画題名が示唆するようにこれは素材(マテリアル)だ。この映像を統制する背後の権力は存在しない。私たちはここに初めて東ドイツのリアルな姿と対面することになる。
 渋谷哲也(ドイツ映画研究者)

 


特集 歴史は我らのもの ~映画は闘いを記録する~


2017年2月25日(土)〜3月3日(金) 於:立誠シネマプロジェクト

学校では教えてくれない現代史の体温とアクション。
人が歴史の渦中で立ち上がることの威容。
人はなぜ闘うのか。彼らはいかに闘ってきたか。わたしはどう闘うか。

【上映ラインナップ】
『チリの闘い』(チリ/パトリシオ・グスマン)★京都初上映
『マテリアル』(東ドイツ/トーマスハイゼ)★京都初上映
『パルチザン前史』(日本/土本典昭)
『日本解放戦線・三里塚の夏』(日本/小川紳介)
『鳳鳴–中国の記憶』(中国/ワン・ビン)
『アルジェの闘い』(アルジェリア・イタリア/ジッロ・ポンテコルヴォ)
『シリア・モナムール』(シリア・フランス/オサーマ・モハンメド、ウィアーム・シマブ・ベデルカーン)
 
 

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