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【KGコラボ企画vol.2】
移民・難民映画週間

上映スケジュール

2016年5月7日(土)~5月13日(金)

5/7(土)~5/13(金)
スケジュール詳細は下記参照。

料金

当日1プロ:1300円均一/立誠シネマ会員:1000円
*KG会員およびKGチケットご提示で1000円
*2プロ目以降ご鑑賞の方は半券提示で1000円

渋谷哲也(映画研究者)、北小路隆志(映画評論家)、宗田勝也(難民ナウ!代表)の識者3人が上映作品セレクトし、レクチャー、トークイベントを実施!


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KYOTO GRAPHIEの出展企画〈マグナム・フォト/EXILE_居場所を失った人々の記録〉に呼応し、「難民」「移民」を映す映画を特集する。識者(渋谷哲也、北小路隆志、宗田勝也)が上映作品をセレクトし、レクチャーを実施。世界における移民・難民問題の歴史的なパースペクティブと現在進行形の問題を照射し、「難民性」がいまこの日本における私たちにとっても彼岸の問題ではなく、身近なものであることを明るみにする。

 


【上映作品】

【A】宗田勝也セレクト


Syria_movie_photo1【A-1】『目を閉じれば、いつもそこに ~故郷(ふるさと)・私が愛したシリア~』
2015年/日本/57分/藤井沙織監督
◉2011年に始まった紛争によって、家族を失い家も街も破壊され、帰る場所を失ったシリア人。未だ収まることを知らないこの紛争は、かつて豊かだったこの国を、世界最大の難民発生国へと変えてしまった。それでもなお、ふるさと・シリアに帰りたいという想いを抱き続けている人々。紛争の裏側にある現実と、彼らの想いを伝える。
 
 

x_Homs-Still-6-Copy1【A-2】『それでも僕は帰る ~シリア 若者たちが求め続けたふるさと~』
原題:The Return to Homs

2013年/シリア/89分/タラール・デルキ監督
◉民主化運動「アラブの春」のさ中、サッカーユース代表のゴールキーパーだったバセットはシンガーとなり、市民カメラマンのオサマはデモの様子をネット公開し、民主化運動を広げようと活動する。2012年2月、政府軍の攻撃で多数のホムス市民が無差別殺害されるのを契機に、バセットと仲間たちは武器を持って戦い始める。
 
 


【B】渋谷哲也セレクト


40qm_Deutschland【B-1】『40㎡のドイツ』
原題:40qm Deutschland

1985年/西ドイツ/77分/テヴフィク・バーシェル監督
◉トゥルナはドイツで出稼ぎ労働をするドゥルスンと結婚し大都会ハンブルクに移り住む。だがドゥルスンは若い妻がドイツの自由な風潮になじむのを恐れ、彼女をアパートに監禁し続けるのだった。トゥルナは次第に精神のバランスを崩してゆく。日常空間のなかの閉塞的な状況をサスペンスフルな手法で描く日本未公開作。
 
 

x_ojiichan_pub_main【B-2】『おじいちゃんの里帰り』
原題:Almanya – Willkommen in Deutschland

2011年/ドイツ/101分/ヤミセン・サムデレリ監督
◉トルコ系ドイツ人の女性監督ヤセミン・サムデレリが、自身の実体験をもとに、実妹ネスリンとともに脚本を執筆した秀作ドラマ。トルコからドイツへ出稼ぎ労働で移住した一家。そのあるじフセインがふるさとへの帰還を突如宣言し、半世紀を経てトルコへ里帰りする姿を温かなまなざしとユーモアを交えて描く。
 
 
 
 
 
 
 


【C】北小路隆志セレクト


$B%%8%(B17【C-1】『アジアはひとつ』
1973年/日本/96分/★16mm/NDU作品
◉広河隆一らの早大カメラルポルタージュ研究会から出て、70年代日本ドキュメンタリーを牽引したNDU(日本ドキュメンタリストユニオン)が切り取った奇跡的なフィルム。沖縄本島、先島列島、西表炭坑を経て、国境を流浪する台湾人労働者を追いかけ八重山群島から台湾へ。最後に大和魂が残るタイヤル族の部落に辿り着く。
 
 
 
 
 
 

mariko2_02【C-2】『NINIFUNI』
2011年/日本/42分/真利子哲也監督
◉ある地方都市で起こった事件に関わった青年(宮崎将)が、奪った車であてどなく国道をさまよい、人気のない海岸に辿り着く。数日後、そこへアイドルグループ(ももいろクローバー)のPV撮影隊が訪れ、青年の乗っていた車が発見される。新作『ディストラクション・ベイビーズ』の評価も高い真利子哲也が監督。
 
 
 
 
 
 


【タイムテーブル】
5/07(土)10:30~【A-1】『目を閉じ』/11:40~【B-1】『40㎡のド』/13:20~【B-2】『おじいち』
5/08(日)10:30~【A-2】『それでも』/12:20~【C-1】『アジアは』/14:10~【C-2】『NINI』
5/09(月)12:00~【A-2】『それでも』/13:50~【A-1】『目を閉じ』
5/10(火)12:00~【C-1】『アジアは』/13:50~【C-2】『NINI』
5/11(水)12:00~【C-1】『アジアは』/13:50~【C-2】『NINI』
5/12(木)11:30~【B-1】『40㎡のド』/13:10~【B-2】『おじいち』
5/13(金)12:00~【A-2】『それでも』/13:50~【A-1】『目を閉じ』
 


【イベント】作品選定の各氏によるレクチャー

5/7(土)15:10〜
渋谷哲也(東京国際大学 国際関係学部 教授)レクチャー
ドイツ映画研究(多くの映画字幕翻訳も手掛ける)を中心に、移民映画にも長年まなざしを向け続ける渋谷哲也氏の作品セレクトとレクチャー。ヨーロッパにおける中東移民を描く映画から、日常的な状況の中でヒッチコック的なサスペンス演出をみせる『40㎡のドイツ』、トルコ系ドイツ人の女性監督が移民家族のトルコへの帰還を描く『おじいちゃんの里帰り』を選出。歴史的背景、現代的な問題を紐解く。

5/8(日)15:10〜
北小路隆志(京都造形芸術大学・映画学科・准教授)レクチャー
映画評論家として、メジャー映画から個人映画までを包括し、様々な媒体で評論を執筆する北小路隆志氏の作品セレクトとレクチャー。『アジアはひとつ』は1970年代の運動体であるドキュメンタリストの若者たちが沖縄、韓国を経て台湾へと移動し、『NINIFUNI』は現代の日本の若者が潜在的に持つ「難民性」を照射した。作品そのものが「難民性」を孕んだ作品を選出し、そのアクチュアリティを浮上させる。

5/8(日)13:00〜 会場:ロームシアター京都 会議室 ★詳細はこちら
宗田勝也(難民ナウ!代表)トーク
難民活動家の宗田勝也(難民ナウ!代表、龍谷大学非常勤講師)による作品セレクトとトークイベント。シリア難民の現在を映すソフトとハード、対象的な2作を選出。また、「難民と呼ばないで」と題し、宗田氏をホストに、日本で難民として暮らしてきた方などゲストを招きトークを行う。そもそも難民という言葉は何を指すのか、日本での難民受け入れの現状など、ゲストも交えながら探る。

 


 
〈KYOTO GRAPHIE×立誠シネマプロジェクト コラボレーション企画:映画で映す世界の諸相〉
vol.1〈福島菊次郎の写真と記録〉ドキュメンタリー映画『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』
vol.2〈難民性を映画はどう映すか〉上映特集&レクチャー「移民・難民映画週間」
vol.3〈SEALDsという現象〉写真展「路上」×ドキュメンタリー映画『わたしの自由について 〜SEALDs2015〜』

▶KYOTOGRAPHIE www.kyotographie.jp